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コンサルティングセールスステップ その6「セールスステップ」

お客様の購買心理、販売セオリーと主な販売技術を学びました。あとは、それらを踏まえてどのようにストーリー展開をするかということです。
そのために成功しているセールスマンの知識と経験をまとめたのが、この「セールスステップ」です。

セールスステップ


常に好成績を維持しているセールスマンの販売方法を詳しく分析してみると、驚くほど共通点があるのに気付きます。
好成績を維持しているセールスマンの共通点をまとめれば、セールスに成功するためのルールができあがる

優秀なセールスマンは、セールスマンの仕事には種々の要素が含まれており、大きな仕事に取り組むには、まずそれを小さな仕事に分けて整理し、一つ一つ取り組んでいくとよいということを知っています

このセールスステップは紹介入手を目的として作られています。
営業マンの成功ということを長い目で見た場合、重要なのは今日1件の契約より、潤沢な見込客の数です

 2)セールスステップのルール

「セールスステップ」のルールは、長年の販売活動の経験を通してセールスマンが生み出したものです。
長い年月をかけて、多くのセールスマンが試行錯誤しながら得た結論は、目標を達成するためには、タイミング良く、しかも正しい順序で行うしかないということでした。
 
①見込み客の発見
セールスステップの中で、販売に成功する秘訣となるステップを一つ選ぶとするならば、それはこの見込客発見のステップでしょう。あるトップセールスマンによれば、「自分の業務の中で9割の力をこの見込客発見にあてるべきだ。」と言っています。

見込み客の条件

●アプローチ可能な人
いかにあなたの扱う商品が必要な人でも、アプローチして面談できる人でなければ、見込客とは呼べません。逆の言い方をすれば、アプローチできる手筈を整えることができればどんな人でも見込客になり得るということです。
●支払いの能力のある人
購入代金を支払う資金がなければ見込客とはいえません。
ただし、アプローチの段階で「お金がない」というのは見込客がよく使う“うその反対”の場合が多いので注意が必要です。
●会社の定めた購入資格のある人
商品を購入いただくには、財務、過去の取引状況、その他の面で、会社の定める購入資格がなければなりません。

見込客発見のための活動のポイント

●事前の計画
見込客発見は営業マンの活動の基盤になるものなので、その活動に波があってはいけません。
そのためには、事前に見込客発見のしっかりした活動計画を立てる必要があります。
●情報の収集と記録整理
 見込客発見には情報収集が欠かせませんが、それを記録し整理しておく必要があります。
せっかく集めた情報も、それがきちんと記録、整理されていないと、最終的にはアプローチせずに終わってしまいます。
 ●活動の継続
良い時は良いが、悪い時には悪い。
これでは営業マンの業績は安定を確保できません。
安心して営業活動を続けるためにも、継続的な活動が欠かせないのです。
●目的意識

たとえ有望な見込客が目の前を通り過ぎても、見込客発見という意識を持っていない営業マンは、それを見逃してしまいます。常に見込客発見という意識を持つことが重要なのです。
②面談承諾のアプローチ
面談承諾のアプローチの目的はただ1つ、見込客と商談のアポイントを取ることだけです。商品の内容の説明や、購入の説得をしてはいけません。アプローチの日時・場所(方法)を設定することだけなのです。
それらを効果的に押さえ、関心を喚起させるためには、ポイントを押さえた洗練されたトーク(文言)が必要です。

面談承諾のアプローチの目的

唯一、商談のアポイントを取る

面談承諾のアプローチのポイント

●影響力
あなたが信頼に値する人であることを紹介者の影響力を利用して構築する。
 
●人間関係
紹介者とあなたの人間関係を見込客にクロスさせる。
 
●決定
商品購入の決定者は、あくまでも見込客自身であることを説明する。
 
●クロージング
二者択一を使い面談の日時・場所の設定をする。
 
●反対処理
効果的な反対処理をし、二者択一でクローズする。
③ファースト・アプローチ
多くの場合、初回面談では見込客は話を聞いてみたいという積極的な姿勢にはなっていません。ここでは、見込客に話を聞いてみたいと思わせるようなトークとテクニックが必要になります。

ファースト・アプローチの目的

見込客に不満(疑問・不安)を持たせ、次回面談のアポイントを取る

ファースト・アプローチのポイント

●見込み客の負担にならない程度の時間でまとめる
20分前後が目安
 ●疑問を使う技術
あまり聞きたくないと思っている見込客にちゃんと話しを聞いてもらうためには、絶えず興味を持ってもらうシナリオと話し方が必要です。
●人間関係(共感)を作る
「そうですよね」あるいは、「そうだったのか」というような感情を引き出し、見込客と営業マンが共感することによって人間関係を作りだす。
 ●第三者の影響力を使う
紹介者やその他大勢の人が、同じように考えていると伝えると見込客は安心感を得る。
 
●インパクトのある話(話し方)をする
右と思わせておいて実は左、という言い方は最初から左ですと言うよりインパクトが強くなる。

トークスクリプトの組み立て

●商品のしくみ
商品、サービスに関するあらゆる《不満》を探す。あなたは知っていてもお客様は知らない《何か》を探す。
●商品のコンセプト
お客様があなたの扱う《もの》や《サービス》にたいして求めている、本質が何かをあきらかにする。

●ニード喚起
放置すれば問題がおこる《何か》を探す。お客様が気づいていない《問題》を探す。

ファースト・アプローチの手順


●感謝の気持ち
自分の為に時間を取ってもらっているのですから、まずは感謝の気持ちを表してください。また、この時に必ずリラックストークを入れて見込客をリラックスさせるのと同時に、あなた自身もリラックスしてください。
●面談した目的
最初にお話ししたい目的をはっきり言うことによって見込客は安心します。
●自己紹介
自分の能力、考えをアピールします。
 
●商品のしくみ
商品のしくみを説明する中で、現状に対する不満(疑問)を抱かせます。
※見込客が購入している商品そのものは絶対にけなさない。
●商品購入の目的
営業マンが見込客に一番聞いてもらいたい“商品の役割”の話を興味を持って聞いてもらうために、疑問を提示します。
●あなたの扱うサービス・商品の役割
あなたの扱う商品を何の為に購入しているのか、という話の中で、現在購入している商品がその目的に合っているのかという疑問を持たせ同時に商品提示の承諾を得ます。
●次回の面談のアポイント
ここでも二者択一を使い、自分でスケジュール調整の主導権を握ります。
●紹介入手
今日の話が役に立ったかを聞き、知人等を紹介してもらう。
④ファクト・ファインディング 
ファースト・アプローチのステップで、見込客は不満や疑問を持ち、購入過程に入ったと言えます。
しかし、これは「あなたの商品を見てみたい」という購入過程なので、このままではあなたの扱う商品販売に結びつけるのは難しいと言えます。
ファクト・ファインディングのステップでは、見込客にあなたの扱う商品の必要性を実感させ、プライオリティーを上げさせる必要があります。

ファクト・ファインディングの目的

あなたの扱う商品の購入動機である“不安・不満”を見込客の心に植え付けると同時に疑似体験させる

ファクト・ファインディングのポイント

●局面に応じて効果的な例話を挿入する
「○○がないとそんな事態が起こるのか」と理論的に理解させるだけでは、見込客の不安は広がりません。効果的な例話を挿入し、見込客に大変な情況を疑似体験させて、始めて不安を実感するのです。
●「沈黙のテクニック」を効果的に使う
見込客の心の中に不安が広がっていくのには時間が必要です。
●人間関係を一層深める
営業マン自身の中身や弱みを見せることによって、見込客は営業マンを昔からの友人のように感じてしまいます。「私なんて・・」「私の家では・・・」などと、自分をさらけ出してみましょう。
●第三者の影響力を使う
「他の皆様もそう思っているんです」と言うことによって、見込客自身の考え方や感じ方は正しいのだということを確信させます。
●紹介をもらう
見込客に対して「役に立つ話だったのであれば、ご紹介ください。」という切り口でチャンスがあればいつでも紹介をもらいます。
●いま持っているサービス・商品ではダメだと思わせる
ファクト・ファインディングの時点でこれができれば、クロージングの時に、既に購入済みの商品と比較する必要がなくなります。

ファクト・ファインディングの手順

●あいさつ
ファースト・アプローチで築いた人間関係をそのままファクト・ファインディングに持ち込むには、あいさつ時の笑顔がポイントになります。
●購入いただいたサービス・商品の客観的事実の収集と分析
見込客が既に購入している商品を持っていれば、この時点で解説してしまうのが効果的です。また、一方的な説明にならないよう見込客自身にその商品を見てもらい、営業マンがその商品について質問をするようにすると良いでしょう。
●本日行うことの説明
今日行うのは、「見込客の考えを聞く」ことです。
●要望の整理と優先順位順について項目ごとに説明をする
見込客の感情を動かす例話を必ず入れます。
●説明した項目の中で何が大切だと思ったかをきく
どの項目の例話が見込客の心に響いたかを確認することで、見込客が何を解決すべき重要なニーズと考えているかが分かります。
●課題の解決にむけた方法を見込み客自身と共有する
商品提供に必要な項目をヒアリングシートに記入してもらいます。
その際、営業マンはプロとして適切なアドバイスをします。
●次回の面談のアポイントをとる
二者択一でスケジュールをコントロールします。
●紹介入手
チャンスがあればいつでも紹介をもらいます。
⑤プレゼンテーション
効果的なプレゼンテーションとは、この商品を購入することが、見込客にとってどう役に立つのかを説明し、見込客に納得してもらうことです。具体的には、プレゼンテーションとは、販売セオリーで述べた「5つのステップ」というシナリオに見込客を乗せ、クロージングまで話を進めることです。

5つのステップ

●ある状況で、たいていの人がかかえる問題を指摘する
●問題点を見込み客自身にあてはめる
●小さな問題を放置すると大きな問題に発展することを例話を使って指摘する
●最も理想的な解決策として、あなたの扱うサービス・商品を提示する
●人間の基本的欲求を刺激してクロージングする

 ※この5つのステップはプレゼンテーションのステップに限らず、セールスの現場において常に意識すべきものです。

プレゼンテーションの目的

見込客を“5つのステップ”のシナリオに乗せ、クロージングまで導く

プレゼンテーションのポイント

●行動を起こさせるために理論的に話し感情にうったえる
●行動を起こさせるために憂慮すべじき問題点を例話を使って指摘する
●筋道をたてて悦明する
●効果的なプレゼンテーションのための5つのステップに従う

プレゼンテーションの手順

●あいさつ
このステップで、本日お会いすることとなった経緯などを話し、あなたと会うことを承諾した時の気持ちを呼び起こします。
●本日の面談の目的
今日の目的である“商品を提示すること”“商品が良いか悪いかの判断を、今日して欲しいこと”を初めに宣言しておくことで、人間の基本的弱さである先延ばしを少しでも押さえます。
●サービス・商品コンセプトの説明
ファースト・アプローチ、ファクト・ファインディングで話した事は原則的には一般論です。
提案書によって、初めて問題は、見込客本人のものとなるのです。
そして、その問題を放置すると、とんでもないことになるという不安を実感してもらうために、例話を活用します。
●サービス・商品の説明
見込客が自分の不安を実感したところで、その不安を安心に変える手段として、見込客のニーズに合った商品を提示します。その際にも、「これがあれば、先程お話した○○のようなことは絶対起こらないですし、○○をしてあげることができますよね。」と、例話を引き合いに出し、商品の効果を説明します。
●クロージング
「この商品なら安心だ。」と見込客の感情が動いた時にクロージングします。
⑥クロージング
クロージングは本来、独立したステップとは呼べないものです。なぜなら、プレゼンテーションの最後は必ずクロージングだからです。
そして、その時の態度、テクニックは重要です。

クロージングの目的

見込客に対し、その場で提案に対する結論を出してもらうこと

クロージングのポイント

●営業マンの積極的な姿勢
頼み込むのではなく、見込客自身の為に購入することが正しい判断なのだという態度でのぞむことが大切です。
●動作訴求法を使う
「見込客にペンを渡す」「営業マンが購入申込書を記入し始める」等、見込客が自分の意志で流れを止めないと申込みに至ってしまう技術です。
●暗黙の同意を得るテクニックを使う
沈黙の後、その沈黙を破った方の人は、必ず相手の意見に歩み寄った発言をするという法則を利用したテクニックです。見込客に大きな決断をせまる時、または、例話の後などに使うと効果が大きいのです。
●例話をもちいる
人は感情が動いた時のみ購入をするものです。
見込客の心に映像を浮かべ感情に直接訴える例話は、クロージングの時にも忘れてはならないテクニックです。

クロージングの手順

●サービス・商品コンセプト、サービス・商品内容を要約する
●質問がないか見込み客にたずねる
●営業マンから2つの質問をする
 1・サービス・商品についてどう思うか
 2・価格についてどう思うか
●暗黙の同意を得る
●購入のための必要書類に記入を求める


※この手順で購入申込みをもらえる場合もありますが、多くの場合ここで反対が出て、
反対処理 → クロージングの繰り返しになります。
 

※注意すべき点は、プレゼンテーションの最後がクロージングだったのと同様に、反対処理の最後は必ずクロージングであるという点です。クロージングはそれ自体、単体で出てくるステップではないのです。
⑦反対
反対処理は陸上競技のハードルに似ています。ハードルの選手はなぜあんなに速く走ることができるのでしょう。答えは簡単です。ハードルがどこに置かれ、どのくらいの高さであるかを事前に知っており、それに合わせて十分にトレーニングを積んでいるからです。
営業マンは反対を事前に予測し、トレーニングを積み、そして歓迎すべきなのです。

反対処理のポイント

●反対を歓迎する
見込客の反対を恐れてはいけません。何の質問も反対もしてこない見込客よりは、反対をしてくれる見込客の方が話を進めやすいものです。見込客の反対は購入に向けてのサインだと見ることもできます。
実際、見込客はその部分が納得できれば購入したいんだと意志表示している場合も多いのです。
●反対を予測する
反対が出るのを恐れる営業マンは、なぜ反対が恐いのでしょうか。突然出てきた反対をうまく処理できるか不安だから恐いのでしょう。
見込客から出て来る反対は、分類すれば数種類程度に整理できるはずです。そうしたら、それらに対する答えを準備して何度もトレーニングしてください。

反対処理の技術

この3つの技術を使った後は例話で見込客を納得させ、間を空けずにクロージングします。
1種類の反対に対し数個の例話を準備し、ロールプレイでトレーニングしてください。
●Yes,But法
●ブーメラン法
●質問法

※これらの技術の詳細については販売技術の項で述べましたので参照してください。

まとめ

並の、あるいはそれ以下のセールスマンの販売方法を検討してみると、優秀なセールスマンと話す内容はほとんど変わらないのに、ルールに従っていないことに気付きます。
ルールに従うか従わないかだけで成功率に大きく差がついたことになります。
 

 
2023/01/23

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